兵を護る危機管理を先駆けた武人福島大尉のならでは(NO-2)ーならではの基本精神
福島大尉は弘前中隊長着任以来、一連の演習・実験行軍等冬季戦研究を行い、集大成である八甲田山雪中行軍等始めとする実施報告を書いた。またその後から日露戦争までの間に二つの論文「影響」と「一慮」を書いた。それらを通してその中ににじみ出ている福島大尉の卓見を読み解き、基本精神と福島大尉のならでは4つを明らかにした。
基本精神
兵を護るは日清戦争・太平台の戦闘で兵が傷つき手当てが追いつかず雪の中に長時間放置されて凍傷患者が続発し、又なり手が無い下士官の穴埋めのため伍長・上等兵がその職に就いたが能力不足で兵の犠牲が多かった。その現場の只中に小隊長としていた福島中尉は兵あってこその部隊であるのに兵が護られていないと痛感し、兵を護るのは上長(兵の上に立つもの)の義務という地に足の着いた義務感を持ち、冬季戦研究が出来る弘前中隊長時にその思いの実現を図った。上長の義務とは直接・間接の危害から兵の命を守るだけでなく危機にしない、危機から護ることも兵を護る範疇である、そこまで出来て初めて義務を果たすことになる、と信じていた。誰も考えていなかった、と言って良い境地である。
(福島大尉の心コーナー記載)
2022-04-07 18:57
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